検査キットとは?検査キットの信頼性とメリットデメリット!

2019年4月1日

検査キットとはそもそもなんなの?

検査キットがそもそもどんなものか、ご存じない方が多いと思います。実は医療の現場では毎日のように使われているものです。

それが最近では病院の中だけではなく、個人で購入して検査することができる時代になってきました。

自己紹介健診→治験→病院勤務を経て一転してフリーランスを目指す。医療の現場で15年以上臨床検査技師として働いていました。もちろん検査キットも、大量に使いました。エビデンスをもとに検査技師として検査や病気について、専門用語は使わずにわかりやすい記事を書いています。ゆき@技師ブロガー (@NC0bK9MAWcyVeSa)です。

この記事ではこんな疑問が解決します。

  • 検査キットってどんな物?
  • 検査キットで調べられる病気
  • 個人購入できる検査キット
  • 検査キットを使うメリット・デメリット

検査キットはこんなにも簡単に検査できる

通常の検査はどのように行われるか皆様ご存じじゃないと思います。これが結構なステップを踏まえて行われております。

ここでは依頼(医師が検査依頼をする)の部分は省きますが、いわゆる血液検査はステップとして

  1. 採血
  2. 遠心分離
  3. 機器で検査
  4. 検査結果の確認
  5. 検査結果の確定

こんな感じで医師に結果が来ます。その結果を見て患者の状態を把握するに至るわけですが。

検査キットは2、3、4、を省略します。検査する項目にもよりますが通常は検査で行われるステップを結構省略して結果に行きつくことができます。

検査する項目によってはそもそも採血をしません。尿で行う事もあれば、便で行うこともあります。

病院では簡易検査とも言われます。操作方法がかんたんで専門知識がなくても使う事ができるのが特徴です。

検査キットで調べられる病気はかなりたくさんあります

昔はそんなに数はなかったのですが、今はめちゃくちゃあります。そしてそれはAmazonなどでも売られているようになりました。

どんな検査があるのか一通り説明します。病気じゃないものも含みます。

Amazonでは売っていないものも含まれています。

すべて同じ測定法ではありませんし、検査する材料(尿、血液、便、喀痰など)が異なります。

そして感度や特異度も異なります。これに関しては別に記事にします。いわゆる、検査精度と考えて頂ければいいと思います。

検査キットのメリット・デメリット

検査キットメリット

メリットといえば、簡単にできるという事。特に資格や専門的な知識がなくてもできます。妊娠検査薬などを想像してもらえばいいと思います。

そして病院に行かなくてもいい事、これが大きいですよね。

病院に行くには休みをとったり、そして1回で済めばいいですが何度か足を運ばなければならない。これが結構大変ですよね。

時間も結構かかります、待たされるのが日本の病院では当たり前になっています。これもおかしな話だと思いますがそれはまた別の機会にでも記事にします。

そしてプライバシーが守られます。

性病、特にHIV(エイズ)などの場合、病院で陽性となったら恥ずかしいというのがありますよね。

私も自分の病院の泌尿器科にはかかりたくなかったです。同僚にばれるのは絶対にいやでしたから別の病院に行っていました。

今では匿名で検査することも可能な検査キットもありますから、この辺はありがたいシステムだと思います。特に遺伝子検査は個人情報としてレベルが高いのか、匿名の検査が多いですね。

検査キットデメリット

検査精度はどうなの?って思いますよね。これに関してはあとで説明します。

他には、陽性だった場合結局病院に行かなくてはならないということ。これは検査キットの限界ですね。

そして、同じ検査を病院でも行いますので費用が2倍になってしまいます。

検査キットの考え方としては、スクリーニングになります。病気が歩かないかを確かめることが目的です。

あった場合、精密な検査や治療法確定のためにも再検査が必須になります。これがデメリットです。

検査キットの値段って

これに関しては考え方が難しい部分があります。

そもそも病院での検査は保険が適用になります。保険適用は基本的に3割負担、高齢者は1割負担です。

しかし、健康診断などでは全額自己負担になります。

検査キットは健康診断のような分類のために、保険適用外です。なので100%自分で支払うので高く感じるかもしれません。

しかし遺伝子検査のような検査はどっちみち保険適用外です。ですので医療機関でうけても自分で受けても同じです。

そして医療機関の健康診断も100%自己負担です。そしてこれに関しては自由診療となっているので、医療機関ごとに料金は異なります。

自由に値段設定していいことになっているので健康診断で値段を気にするのであれば、検索した方がいいです。

検査キットの精度は大丈夫なの?

検査キット信頼性、精度は?

ここが最大の論点になるかと思います。そしてやや難しいです。

インフルエンザの検査を例にしてみたいと思います。

インフルエンザの検査キットは物凄い数のメーカーでつくられています。そしてそのメーカーの中にも複数の検査方法のものを販売しています。

そしてそのメーカーと測定法によって検査精度は違います。

インフルエンザの検査キットは20社以上のメーカー、測定方法は3通りくらいあります、免疫クロマトグラフィー、酵素免疫測定法、金コロイド法などがあります。

ですので、60パターンくらい存在します。

またそれに対して、感度、正確性、同時再現性というものがあります。ここまでくると意味が分からないですよね。

簡単に表にして見ました。感度にもそれぞれ差があり、正確性、同時再現性、これがを総合して性能とします。便宜上感度~の表現は変えました。本当は数時ではないです。

A社 性能
最小検出感度 感度 正確性 同時再現性
A法 検査キットAA 7.5×1000 90 95 90
B法 検査キットAB 8.0×1000 98 97 88
C法 検査キットAC 9.0×1000 99 99 80

そしてそれだけで終わりではなく相関性試験成績というのがあります。これらの簡易検査ではない方法、もっと性能のいい方法で検査して、その検査法とどのくらい差が出たかを検討して成績表にします。

対象品
陽性 陰性
AA検査キット 陽性 100 5 105
陰性 5 200 205
105 205 310

陽性一致率:95.2%

陰性一致率:97.5%

全体一致率:計算が面倒なので割愛

こんな感じの成績表が付いてきます。

これが鼻腔ぬぐい液、鼻汁鼻かみ液という感じで別々に成績表が出ます。

これを総合的に判断すると精度を語れます。

非常に複雑だと思います。ざっくり言えば、陽性一致率の確率での判断でもいいと思います。 ホントざっくりです。

病院でも検査キットは使われている

検査キットは病院でも普通に使われています。

またインフルエンザを例えに出しますが、ほとんどの病院、クリニックから大学病院に至るまでインフルエンザに関しては検査キットでの検査になります。

インフルエンザの検査キットはそれだけ性能が高いです。

そして毎年爆発的に売れるために、どんどんいいものがバンバン出ています。なので性能が良くなります。

大きい病院では毎日インフルエンザの季節になると300個とか検査キットを使います。それほど流行するのは4年に1度とか言われますが。

というわけで、病院でも確固たる地位を持っている検査キットです。しかし検査キットの信頼性は、キットによって異なることは覚えておいて下さい。

検査キットの注意点

ここで言う注意点というのは、その検査方法です。上で言った陽性一致率もこれで変わってきます。

通称簡易検査ともいうのですが、簡易と言ってもそこには検査方法のルールがあります。検査技師だったら当たりまえですが、一般の方は知るはずない常識です。

例えば、有名な検査キットとして妊娠検査薬がありますよね?これが一番病院外で使われている気がします。

これに関して、使う時期、保存方法、尿量、検査中の状態、検査時間、判定方法。簡単に言ってもこれだけは必ず守らなければ正しい結果は得れません。

そしてここの言う正しい結果というのは、陽性にならないということです。

一概には言えませんが、これらを守らないと本当は陽性なのに陰性と結果が出てしまいます。

検査においてこれが一番危険です。本当は陽性なわけですから、病院へ行かないといけないのです。しかし陰性と出ていたら病院に行かないですよね。

なので、検査キットの中に入っている説明書は出来るだけ目を通して正しい方法で行って下さい。

まとめ

検査キットに関する記事が皆無だったので、記事にしましたが記事にして説明の難しさを目の当たりにしました。

検査技師のウェブページに詳しく書いてありますが、あれは詳しすぎて多分わからないと思いましたのでざっくり書かせて頂きました。

勘違いをしないでもらいたいので最後に基本的には検査キットは補助ツールです。検査結果を医師が判断して診断を下します

例え検査結果が陰性でも、家族がインフルエンザに掛かっていて症状も一致していたら検査キットの結果よりも医師の総合的な判断で陽性になります。

検査キットの発症から陽性になるまでの時間を鑑みたりします。検査キットを過信しないで下さい。

ですが検査キットのメリットもありますので、特性をとらえてご利用いただければ有益かと思います。